五十を過ぎてドラムを習いだした妻。
いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。
’プライベートスタジオがあったらなぁ’
建築士事務所と正式契約を結ぶ前に、費用と予算とのすり合わせをしていたわたしたち。
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032. 100万円は非常に高額なお金なんです!
建築士事務所と正式な契約を結ぶ前に、費用と予算のすり合わせをもう一度することにしました。そこで出てきたのが、スタジオ作成費用の上乗せ。その金額ではプライベートスタジオは作れない。奈落の底に突き落とされた気持ちになりました。
設計案1stプレゼンが終わったことで、建築・音響・施主による打ち合わせをおこなうことになりました。
わたしたちはこの打ち合わせで、
- 建物全体の設計とスタジオ部分の設計の調整
- 予算の確認
これらの内容を話したいと考えていました。
この日わたしは出席できず、施主である妻が一人で会議にのぞみました。
※文中に示す値や内容は、わたしたちがスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしたちはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。
建物全体の設計とスタジオ部分の設計の調整
先日、家屋全体の設計をお願いする「充総合計画一級建築士事務所」から基本設計をもらいました。
これは、建築士と施主が設計イメージを共有するためのものです。
この図面は1階スタジオ部分の設計図で、グレー部分が防音効果を上げるための空気層です。
これが立体模型。(屋根や地面などに傾斜がついているのはわたしの写真の撮り方がまずかったせいで、実際はそういうことはありません。)
建築士の杉浦さんと話した際に、妻はスタジオ内に階段があることを心配していました。
それは階段があるということでスタジオが密閉されないということ、つまりドラムの音が外にもれることを不安がってのことでした。
例えばそのようなことを3者で意見を交わし合いながら、この基本設計を固めていこうというのがこの打ち合わせの目的のひとつでした。
妻は設計の調整に関しては、帰宅後こんなことをわたしに話してくれました。
- スタジオ内の階段はなくす方向
- 防音のための空気層を狭め、スタジオ面積を広くできる
- 音響をよくするために、スタジオ部分の一部天井を高くする
スタジオ内の階段はなくす方向に
やはり階段があるということでスタジオが密閉されないということを、音響施設会社は絶対にさけたいということでした。
防音のための空気層は50→30㎝でOKに
上の図面のグレー部分は、防音のために50㎝ぐるっと設けた空気層です。
妻が音響設備会社から「家屋の内壁とスタジオの外壁の間に50㎝あけて欲しい」と聞いたということが、この数値の根拠になっています。
しかしこの打ち合わせで「スタジオの壁厚を含めて50センチ」でよいことが分かりました。
壁厚の分、スタジオ内が広くなることは朗報でした。
1階スタジオ部分の一部天井を高くする
RC造りの各階の階高は3.5m以下とする必要があるいう国交省令に従い、基本設計も1階スタジオ部分の階高は3.5mになっています。
一方、音響の視点から考えるとスタジオ内の天井は高い方が音が伸びるということで、この3.5mをもっと高くできないかという話がありました。
建築士の杉浦さんの話では、天井全体を3.5m以上にすることは無理としても段差をつける形で一部を高くすることはできるようです。
どの程度の面積をどの程度高くするかは分かりませんが、1階スタジオ部分の一部天井は高くなりそうです。
施主側も我慢するところは我慢する
すでに費用が想定をオーバーしつつある現状。
施主であるわたしたちからも費用削減のための提案をしました。
- 2階はロフトはなくすことを含めて簡素化する
オバドラ・プロジェクトのそもそもの目的は、生ドラムを叩くことができるプライベートスタジオを作ること。
ロフトのことは一例で、今後も予算的に必要ならば住居部分の簡素化を推し進めます。
費用の調整
今回の3者打ち合わせがおこなわれる前に、基本設計図面にもとづいたスタジオ作成費用が跳ね上がってしまいそうでした。
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032. 100万円は非常に高額なお金なんです!
建築士事務所と正式な契約を結ぶ前に、費用と予算のすり合わせをもう一度することにしました。そこで出てきたのが、スタジオ作成費用の上乗せ。その金額ではプライベートスタジオは作れない。奈落の底に突き落とされた気持ちになりました。
この打ち合わせに先立って建築士事務所ならびに音響設備会社に、妻は具体的な金額をあげ予算のことについてもう一度、話をしていました。
加えて、施主として我慢すべきところは我慢することも話しました。
結果としてこの打ち合わせの中で、音響設備会社から当初の費用で工事を行える感触を得ることができました。
この打ち合わせの中で、
- スタジオの防音効果をあげることを第一として、建物の設計を修正する
- 必要があれば、ロフトの削除など2階居住部分を簡素化する
- スタジオ作りの費用は当初の予算の中で収める
など費用配分を再検討するための大切なことが話し合われました。
妻はとてもがんばりました。
おわりに
基本設計図面を見せスタジオ作りの費用が100万円跳ね上がった時、わたしたち二人の間にとても重い空気が流れました。
プライベートスタジオの作成はあきらめて、このままこの土地を売ってしまおうか・・。
しかしこの危機的状況から可能性を見いだせたのは、このプロジェクトの原点、妻の ’プライベートスタジオがあったらなぁ’という気持ちが固いからこそだと思います。
とは言え、地盤改良費用がどこまでかかるのか・建築費用はいくらで収まるのか・・。
妻の夢、プライベートスタジオ作りにはまだまだ超えていかなくてはいけない壁が数多くありそうです。
そろそろ地盤改良の方向性、費用が出てくるのではないでしょうか。
※文中に示す値や内容は、わたしが妻とスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。