オバさん、生ドラムが叩けるスタジオを作る!

019. 杉浦さんからのお誘いで、内覧会に行ってきました

2021年5月30日

五十を過ぎてドラムを習いだした妻。

いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。

’プライベートスタジオがあったらなぁ’

建築家・杉浦充さんからのお誘いで、夫婦二人、内覧会に行ってきました。

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012. こんにちは、杉浦さん。

プライベートスタジオを収納する建物の設計を、建築家の杉浦充さんにお願いしました。趣味:音響・音楽鑑賞・楽器 、狭小地建築の経験: 多数、RC造の経験:豊富 、コスト感覚:多くの場数を踏み対応力あり 、人となり:誠実 。これらが決めてでした。

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その際に、現況家屋の解体工事のおおまなか工事日程が決まったことを杉浦さんに報告しようと思っていました。

日本キリスト教団「美浜教会」

うかがったのは、千葉市美浜区にある「日本キリスト教団 美浜教会」。杉浦さんが代表を務める「充総合計画一級建築士事務所」が建て直しを手掛けている物件でした。

本教会は、1979年に「千葉海浜伝道所」としてマンションの一室からはじまり、建替前の建物は1993年に購入した中古住宅を牧師館に、プレハブの倉庫を礼拝堂に改築して大
切に使用されてきました。

築43年が経過した旧牧師館と、築24年が経過した旧プレハブ教会堂ですが、幸い東日本大震災による地盤の液状化による被害は免れましたが、床が傾きはじめ、台風の影響によ
る雨漏りも生じている状況でした。

都内にみられるきらびやかな教会ではなく、限られた資金による地域の教会ですが、教会員の皆さまと心を共有し、慎ましくも芯の通った地域に根差した教会を目指しました。
会堂の大屋根は、集成材は用いずに無垢の流通材を用いながらも、手の指を重ねる「お祈り」を彷彿とさせるような、特徴的な小屋組により架空を成立しています。

架空の上方より光が降り注ぐ、祈りの空間をイメージしました。

建物は繰り返しの大きな地震に耐える制震構造を付加しています。

事前にこのような案内をいただき、これからお世話になる建築事務所によって教会がどのように生まれ変わったのかをわたしたちは楽しみにして行きました。

外観

極端な例ですが、わたしが思い浮かべる教会の建物はこんな感じ。

中央が塔のようになっていて、頂きに十字架。

一方、今回内覧をした教会。

手前が礼拝堂、奥が聖職者家族が住む牧師館。

hubby
外壁が特徴的。焼杉という材木を使用しているんだって。

シンプル。
wifey

hubby
無駄をそぎ落とした、地域に根差した教会という感じが本当にするね。

妻の住居付きプライベートスタジオはRC造りがひとつの選択肢でもあるので、シック・シンプルという意味では同じ方向性だなぁとわたしは感じました。

内観ー礼拝堂

受付を済ませて中に入ります。

この天井部分が、手の指を重ねる「お祈り」を彷彿させる、特徴的な小屋組。

至るところに木材が使われていて、外観同様シック・シンプル。

前室にはこのように洗面台がポッと付け。居住空間も併設するプライベートスタジオは超狭小地に建てますので、こういう作りがとても参考になります。

内観ー牧師館

礼拝堂部分をぐるっと拝見し、わたしたちにとってはより興味のある住居部分へ移動です。

牧師ご家族は入れ替わりがあるらしく、多様な生活パターンに合わせられるようなシンプルな作りになっているとのこと。やはり、Simple is bestということでしょう。

窓が多く付けられていています。採光・風通しがよく、妻は意外なところに関心を示していました。

wifey
わたし、網戸がついている家に住んだことがないんだ。網戸はいいなぁ。

2方向で道に面し・1方向は南に向いている、妻のスタジオの住居部分に網戸をつけたらさぞかし気持ちのよい空間になることでしょう。

ロフトもありました。我がスタジオ居住部分にもロフトをつけることはできるでしょうか。(・・設計上は可能でも費用がね。)

残念ながら写真を取り忘れてしまったのですが、ベランダほかいろいろな場所にいろいろな工夫がされていました。

狭小地住宅は小さな工夫の積み重ねだと思います。この住居部分も、彼女のプライベートスタジオ作りに大いに参考になりました。

プライベートスタジオの原画を見ることが

牧師館でお話を聞いている時に、杉浦さんがいきなり原画らしきものを出してきました。

sugi
スタジオの方をちょっと考えてみたのですが・・。

え、こんな感じになるんですか!!
wifey

sugi
2階は窓は大きく取って・・・居心地のよい場所になりそうですよ。

スタジオが格納される1階部分は、防音・音響設備メーカーを入れてからの打ち合わせで検討が重ねられていくと思われます。

それでも一気にプライベートスタジオ作りが進行したかのような気持ちにさせてくれた、杉浦さんからのスペシャルプレゼントでした。

その後もお話をして、わたしたちの内覧は終わりにしました。

1時間ばかりいたでしょうか。杉浦さんをはじめ、いろいろと気遣いいただいた「充総合計画一級建築士事務所」のみなさま、ありがとうございました。

事務所の仕事は画像では見ていましたが、やはり実物は別。今回の内覧会はとても良い勉強になりました。

現況家屋の解体工事は6月初旬には始まる予定。こちらの方も思いの外、早く進んでいます。