五十を過ぎてドラムを習いだした妻。
いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。
その言葉から始まった、妻のプライベートスタジオ作成への道。
その道すがら、終始わたしたち夫婦を悩ませたのが「音響・建築」の専門用語・慣習。
音響・建築に関して全くの素人であるわたしたちが、それら専門用語や慣習を調べ解釈して行った経過を記録に残しています。
建築許可が下りるのに時間がかかり、決まるに決まらなかった工程表。
さっそく工程表を見てみると、「JIO検査」という聞きなれない用語が散見しています。
’ JIOってなに?’
JIOとは住宅瑕疵担保責任保険を取り扱っている会社の略称のようで、今回はその「住宅瑕疵担保責任保険」いう保険を調べてみました。
※文中に示す値や内容は、わたしが妻とスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。
JIOとは「日本住宅保証検査機構」のこと
届いた工程表の中、着工後工程半ばまでに3か所「JIO検査」という作業が入っています。
わたしはてっきり、建築確認申請を依頼した民間機関による検査だと思っていました。
念のために調べてみると、このJIOとは「株式会社 日本住宅保証検査機構」の略称だということがわかりました。
建築申請を依頼した民間検査機関とは別会社でした。
住宅瑕疵担保責任保険
そしてJIOは、住宅性能評価や住宅瑕疵担保責任保険を取り扱っている会社(=住宅瑕疵担保責任保険法人)だと言うことも知りました。
住宅瑕疵担保責任保険とは
簡単に言うと、新築住宅を供給する事業者が加入しなくてはいけない瑕疵(欠陥)補償用の保険のことです。
この保険の推進団体である「一般社団 住宅瑕疵担保責任保険協会」のHPの中に、この保険が出来た経緯や趣旨についてのわかりやすい説明文がありました。
新築住宅を供給する住宅事業者は、平成12年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、住宅の主要構造部分や雨水の浸入を防止する部分の設計ミスや施工ミスによる欠陥(瑕疵)に関して、10年間の保証責任(瑕疵担保責任)を負っています。
しかし、平成17年の構造計算書偽装問題を契機に、住宅事業者が倒産等によって修理等ができなくなった場合、住宅取得者は、自ら修理したり建て替えを行わざるを得ないなど多額の負担が生じることが明らかになりました。
このため、住宅取得者の利益の保護を図ることを目的に、平成19年3月「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(住宅瑕疵担保履行法)が成立し、平成21年10月以降、住宅事業者は、新築住宅かし保険への加入などにより十分な修理費用を賄えるようにしたうえで新築住宅を引き渡すこととされました。
住宅の主要構造部分と防水部分の検査
ここまでのことから、「JIO検査」の個所は、日本住宅保証検査機構の担当者による主要構造部分や雨水の侵入を防止する部分の検査がおこなわれるということがわかりました。
保険対象・期間・内容・金額
ちなみにJIOが販売している「住宅瑕疵担保責任保険」は【JIOわが家の保険】という商品名で、その保険対象・内容、期間、金額はというと、
- 保険対象ー構造耐力性能または防水性能における瑕疵
- 保険期間ー原則引き渡しから10年
- 保険内容ー修補、仮住居・転居、損害調査、求償権保全の各費用
- 保険金額ー1住宅につき支払い限度額2000万円(増額OPあり)
となっています。
住宅瑕疵担保責任保険も施主自身のため
プライベートスタジオの工事着工後、2度にわたって立ち会った配筋検査。
この検査に立ち会うことで、わたしたちのプライベートスタジオ作りに多くの人たちが真摯に向き合ってくれていることを感じました。
今回調べた「住宅瑕疵担保責任保険」に関してもその流れと言えます。
たしかに自分たちがお金を出して安心を買っていると考えてしまえばそれまでですが、この保険をかけることでいくつもの検査が入り、よりしっかりとした建物が作られます。
住宅瑕疵担保責任保険は施工会社が加入する保険であるものの、安心と安全を得ると言う意味では、結局は施主自身のための保険と言ってよいのでしょうね。
※文中に示す値や内容は、わたしが妻とスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。