50半ばを過ぎ、資格取得にチャレンジしようと初めて取り組んだ「第二種電気工事士」の合格を、先日頂きました。
今回は、勉強を始めた動機から使用教材、勉強時間・方法をまとめてみました。
今後、「第二種電気工事士」資格試験を受験されるシニア世代の方への参考になれば幸いです。
第二種電気工事士 の資格取得をめざした動機
50半ばを過ぎ、定年まであと数年。
年を取ってもいきいきと生きて行くためには、どんな準備をし、どんな行動を取っていけばよいのだろうか?
年を取っても仕事は続けなくてはならないかも
長く生きるだけではなく、健康で充実した生活をしていくために必要なものは?
年金に頼ってはいけない
まず思い浮かぶのはお金のこと。
きれいごとではなく現実的な話として、まず第一に必要なものはお金です。
65歳で仕事をやめ年金オンリーで、果たして夫婦で充実した生活をしていけるだろうか。
夫婦のどちらかが健康を害し、施設に入らなくてはいけなくなったら。
家が老築化し、数百万円単位のリフォームが必要になったら。
年金の支給額がドンと減額されたら・・いやいや支給されなくなったら。
これから何があるか分からない。
そんなことを考えていくと、働けるうちは長く働くことが大事だと思うようになりました。
資格は求人のあるものに限る
65歳ばかりか、50歳を過ぎると働く場所は一気になくなります。
少しでも働く機会を増やすために、シニアが手に職(資格)をつけることは最低限の努力だと思います。
ただし、資格と言っても名ばかり・名誉職の強いものは必要ありません。
わたしは、収入に直結する資格だけを資格と考えることにしました。
そこでシニア世代に求人がある資格の一つとして、この「第二種電気工事士」の資格をまず検討し、取得をめざすことにしました。
電気工事の資格は一般住宅への電気器具取付けのほか、危険物やボイラーの取り扱い資格などと合わせてビルメンテナンスなどの職種につける可能性が広がります。
第二種電気工事士 の勉強方法
独学、かつ普段の生活を大きく犠牲にせず取得可能なもの。
これが資格取得をする上での、わたしの方針です。
この方針にもとづいて、勉強方法や勉強時間を考えています。
使用教材
独学ですから、テキストや問題集などの教材を選択することから勉強が始まります。
筆記対策
テキスト:ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格
筆記試験対策として購入した教材は、この1冊だけです。
このテキスト1冊と公開過去問題を繰り返し解くことで、9割以上(自己採点)の正解率で筆記試験を合格しました。
このテキストは、わたしが資格取得の参考にしているサイト、「独学のオキテ」でも推奨されている教材でした。
十数年ぶりの資格取得勉強。
右も左も分からず、またこのサイトの運営者であるクラゲさんの考えに納得をしていたわたしは素直に推奨教材を使うことにしました。
このテキストのよいところ。
- 写真やイラストが多く、初心者にも理解しやすい
- カラフルな色遣いで気持ちも前向きにさせてくれる
- 180問という多数の過去問が掲載されている
- 別冊として付いている「重要ポイント丸暗記ノート」が使いやすい
集中が続かない、忘れやすく・覚えない、50過ぎの受験生であるわたしには、結果的にとても向いていたテキストでした。
本の題名に「ぜんぶ絵で見て覚える」とあるように、テキストのいたるところに写真やイラストが掲載されています。
普段見ているようで見ていない 「電気関連器具」の名称と形状を、確認しながら勉強を進めることができてとても助かりました。
また付録の「丸暗記ノート」には、重要ポイントを簡潔にまとめられており、
わたしは画像化してスマホに入れ、毎日の早朝ウォーキングの際に見直しとして使いました。
ウォーキングの時間はおおよそ1時間、これが毎日ですから、かなりお世話になったと言えます。(※歩きながらのスマホはくれぐれも周りにご注意ください)
模擬試験
第二種電気工事士の試験主催者である、一般財団法人電気技術者試験センターの公式サイトにはここ10年以上分の過去問が掲載されています。
筆記試験1ヵ月ほど前からは、センターからダウンロードした直近10回分の過去問題を使って模擬試験を繰り返しおこなっていました。
この模擬試験の繰り返しは、実際の出題のされ方や時間配分の確認できる ため必ずやっておいた方がよいとわたしは思います。
技能対策
テキスト:ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士技能試験すい~っと合格
筆記と同じシリーズのテキストです。
このテキストも、「独学のオキテ」で推奨されている教材でした。
2021年候補問題13問の複線図の書き方や作業手順などを、写真をふんだんに使って説明してあります。
本試験でハラハラドキドキの内容だったわたしが偉そうなことは言えませんが、この教材に書かれていることに従い繰り返し訓練すれば技能試験は合格できると思います。
このテキストのよいところ。
- 写真やイラストが多く、初心者にも理解しやすい
- 欠陥をおこしづらい作業方法を選んでいる
筆記版同様、写真が多く電気工作が初めてのわたしにも十分理解できました。
また「しっかり守ること」と「大雑把でよいところ」が明記され、いかにして作業時間を短縮するかが示されていました。
指や手のひらを使った、長さの取り方などはその一例です。
技能試験は欠陥が一つでもあれば即アウトです。
そのため、欠陥をおこしづらい作業のしかたが選択されていました。
- ペンチとケーブルストリッパを使った輪づくり
- わたり線が必要になる場合の配線のしかた
などなど。
ペンチで約2㍉を切り残すことでケーブルストリッパの先で銅線をしっかりつかむことができ、結果としてわたしは輪の大きさや巻きを安定させることができました。
工具:ホーザン 電気工事士技能試験工具セット 基本工具+P-958VVFストリッパー DK-28 特典ハンドブック付
工具メーカーホーザンが販売している技能試験用の工具セットです。
この工具セットには内容によっていくつかのセット違いがあるですが、必ずケーブルストリッパを含んだものを購入してください。
ケーブルストリッパを使わず被覆を剥くとなると電工ナイフを使うことになるのですが、はっきり言って効率が全くちがいます。
ハンドブックは候補問題の作業手引書ですが、「すい~っと合格」と異なることも書かれているので、どちらか一方に統一した方がよいと思います。
わたしはこのセットに「合格ケージ」を別途加えましたが、ほとんど使いませんでした。
ちなみにこの工具セットのうち、よく使うことになる+ドライバーだけは普段から使い慣れているものに変更しました。
練習用部材:ホーザン 令和3年 第二種電気工事士技能試験 練習用部材 DK-51 1回セット 特典ハンドブック・DVD付
やはり、工具メーカーホーザンが販売している技能練習用の部材セットです。
この部材セットには、部材の量(1回分・2回分・3回分)でセット違いがあります。
何回分が適当なのかがまったく想像できず、足りなければ後から買い足せばいいやと思い、わたしは1回分を購入しました。
技能試験前日に、初めて教材指定の長さで組み立てました。
それまでは一貫して配線の長さは100㍉(+結線の長さ)でケチケチ練習を続け、部分的な繰り返しは一度使ったものを使い回していました。
結局、VVF1.6㍉を5mだけ追加購入しました。
何十メートルも買っては残るだけですから、少ないメートルでの販売は助かりました。
このセットに含まれている「合格クリップ」ですが、わたしはとても重宝し、本試験でも活用しました。
ただし、このクリップを外し忘れると欠落になりますから、くれぐれもご注意を。