五十を過ぎてドラムを習いだした妻。
いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。
’プライベートスタジオがあったらなぁ’
地盤調査が終わり、調査結果と設計のファーストプレゼンを待つことになったわたしたち。
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合わせて読みたい028. 地盤調査の結果次第では構造の見直しも
解体工事に続いて地盤調査と、見えない敵とわたしたち二人は戦っている感があります。地盤改良の費用について・建物の構造について・建築総予算に及ぼす地盤改良費の影響などを建築家の杉浦さんに尋ねてみました。
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7月の梅雨の合間、充総合計画一級建築士事務所を訪問してきました。
この日の話は、
- 地盤調査結果と地盤改良の方向性。
- 設計案ファーストプレゼン
- 契約を含めた今後の話
という三本立てでした。
今回は地盤調査の結果と地盤改良の方向性について話します。
※文中に示す値や内容は、わたしたちがスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしたちはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。
地盤調査の結果と改良の方向性
結果としては最悪ではないが、決して良いものではありませんでした。
わたしたちが作ろうとしているRC造の建物には、N値20~50(地下11m~14m)を支持層とすることになると思われます。※赤枠の位置
この土地の付近で行われたボーリング調査の中には、同じような結果が出ていたものがあったので、ある程度覚悟はしていました。
一方、もっと浅いところに支持層があった調査結果もあったので、より浅いところに支持層が出てほしいと言う かすかな希望も抱いていました。

という話を以前、建築家の杉浦さんから聞いていました。

すでにここまでで予算を少しずつオーバーし始めており、そこにこの土地改良費用の大幅なオーバーが生じるとかなりのダメージになります。
この後、N値以外の土質などの諸条件も含めて構造設計を検討して頂き、最終的な地盤改良の方法を決めることになります。
ちょっと安心したことも 「液状化の心配なし」
地盤調査結果のうち、N値では期待した数値を得ることはできませんでしたが、他の項目で安心できたこともありました。
それは、液状化の可能性はないという判断が出たことです。
2011年のあの大震災のとき、現在住んでいるところは液状化現象を起こしました。
あの日、仕事から帰って来ると、街全体が白っぽかったことを今でも覚えています。
液状化で道にあふれた泥水が乾いて、白砂となって舞い上がっていたのでしょう。
そう遠くないいつか、関東にはかなりの確率で大きな地震が来ると予想されています。
新しく建てるスタジオだけでも液状化が起こらないなら、たいへん嬉しいことです。
ボーリング・標準貫入試験をおこなってよかった
建築物を建てる際に地盤調査を行うことは、現在ではごくごく普通のことになっています。
一般的な木造家屋ではスクリューウエイト貫入試験という、ある意味簡易的な試験方法が多く用いられますが、RC造であること、そして付近の公開済みの地盤資料から考えて、わたしたちはボーリング・標準貫入試験を行うことになりました。
その結果として、期待していた数値が得られなかったりという残念な思いもした反面、掘って土を採取したからこそ判断できる情報を得ることができました。
プライベートスタジオ作りをするにあたって後顧の憂いのないように、わたしたちはできるだけのことをおこなうつもりでいます。
費用は当初考えていたものよりかかってしまいましたが、このボーリング・標準貫入試験をおこなってよかったとわたしたちは考えています。
おわりに
地盤調査の結果は、最悪ではなかったけれど良くはなかったと出ました。
プライベートスタジオ用の土地を購入する際に妻は今昔の地形図を何度も見比べるなど、地盤の状態について自分で調べられることは可能な限り行いました。
地盤が良いと言われる関東ローム層のど真ん中に土地を求められれば、それは良かったのかもしれません。

今回頂いた基礎建築図面を元にして、スタジオ作成をお願いする音響設備メーカーに、より正確な費用を出してもらいます。
その上で設計・建築に出せる最終予算を決め、もう一度杉浦さんと今後のことを相談することにしました。
ここひと月がプライベートスタジオ作りの正念場になるかもしれません。
※文中に示す値や内容は、わたしが妻とスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。