スタジオができるまで

034. プラン変更に 階段は外階段に・2階部分は木造に

2021年8月7日

プラン変更!階段は外階段に・2階部分は木造に

五十を過ぎてドラムを習いだした妻。

いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。

プライベートスタジオがあったらなぁ

設計案1stプレゼンが終わったことで、建築・音響・施主による打ち合わせをおこなったわたしたち。

音響施設会社側からの要請と地盤改良費用の予算オーバーを受けて、スタジオ作りの大幅な仕様変更を考えなくてはいけないことになりました。

具体的には、

  1. 1階スタジオ部分の完全な遮音をめざすために、2階との連絡は外階段にする
  2. 地盤改良の費用を抑えるために、2階部分を木造とし建物の重量を落とす

という変更になる予定です。

建築・音響・施主 3者初会議
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生ドラムを叩くためのプライベートスタジオ作り。設計案1stプレゼンが終わったことで、建築・音響・施主による打ち合わせをおこなうことになりました。

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※文中に示す値や内容は、わたしたちがスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしたちはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。

生ドラムの演奏をめざすならばスタジオは完全密閉すべき

敷地面積26.86㎡(8.13坪)・建ぺい率80%の限られ過ぎたスペースの中で、ドラムの演奏と居住の両立をめざしています。

1st設計案では、1階と2階の連絡はスタジオ内に設けられた螺旋階段を通しておこなうことになっていました。

設計案1st-模型(全体)

建築面積を有効に使い、防音・遮音については固体を通して伝わっていく音はスタジオ施設とRC構造で防ぎ・空気を伝わっていく音は上に逃がして減少させようという設計方針でした。

しかし、スタジオは完全に密閉するいう音響施設会社からの要請を受けて、階段は屋外に設置する方向になりました。

スタジオの一部が開いていることに関しては施主である妻も心配していたので、音響施設の専門家からの意見はとても説得力があったようです。

地盤改良費用を抑えるために建物の重量を軽くする

さて、地盤改良のこと。

購入した土地の地盤の状態を知るために「ボーリング・標準​貫入試験」をおこない、その調査結果があまり芳しいものではなかったことを先日話しました。

最悪ではないが、決して良くなかった地盤調査の結果
合わせて読みたい029. 最悪ではないが決して良くなかった 地盤調査の結果

地盤調査の結果は最悪ではありませんが、決して良いものではありませんでした。この調査結果にもとづいて地盤改良を行うと、300万ほどの費用がかかります。大幅な予算オーバーです。

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わたしたちの土地に2階総RC造の家屋を建てようとすると地盤を改良するための鋼管を太く長くするしかなく、その場合、地盤改良費は300万円を超えてしまいます。

地盤改良費用に、これだけの額を予算として計上していません。

すでに土地購入から解体工事までの過程でも予算オーバーしているため、地盤改良費用のこの金額はスタジオ建設自体をストップしかねないほど深刻な問題となりました。

2階部分を木造にして建物の重量を軽く。

建築設計と工事管理をお願いする予定の充総合計画一級建築士事務所・杉浦さんと話し合いを重ねて、このような提案をもらいました。

  • 2階部分をRC造から木造に変更して建物の重量を軽くし、地盤改良費用を抑える。
  • 1階RC造+2階木造の構造ならば、予算に合わせた費用で建築できる施工会社がある

木材価格の高騰(ウッドショック)がまだ収まらない中、2階部分を木造にして逆に費用がかさまないかと心配もあります。

ただ元々が、超狭小のプライベートスタジオ。

使用する木材の量も多いわけではありませんので、2階を木造建築にした方が費用的メリットがあると思えました。

狭小地に適した地盤改良法ーRES-P工法

さっそく「1階RC造+2階木造の構造」を前提に、地盤改良費用の見積もりを杉浦さん経由でお願いしました。

これが頂いた見積書の抜粋です。

RES-P法見積書抜粋

RES-P工事という地盤改良の方法を取ることが書かれています。

地盤改良法としてRES-P工法を検討する

一緒に送られてきた配置図からも、細い鋼管を何本も打ち込む地盤改良方法だということが推測できました。

調べてみると、RES-P工法は

  1. 軟弱層が厚い地盤にも適用
  2. 狭小地でも施工可能
  3. 養生が不要で工事期間も短い
  4. 残土処分が不要
  5. 低振動・低騒音

という特徴を持った工法です。

柔らかい層が厚く重なっている地盤でも最大14mまで工事が行えるそうです。

頂いた見積書によると、近隣で行われた「スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)」のデーターを元に管の長さを7メートルとしています。

しかし、すでに行った「ボーリング・標準​貫入試験」ではわたしたちの土地の場合、7メートルまではかなり柔らかい地層が続きます。

ボーリング・標準​貫入試験7メートルまで

もう一度、SWS試験を行った上で最終的な判断が出るようですが、わたしたちは管の継ぎ足しによる費用のアップはある程度覚悟はしています。

しかしそれでも、総RC造で建築する場合の地盤改良費用よりはかなり安くなるだろうという説明を受けています。

おわりに

土地を購入する際に地盤に関して、妻は個人でできる範囲でかなり調べていました。

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土地探しを始めていたわたしたちですが、ついに購入する土地を決めました。土地、23区内+高台+狭小地、no崖地、そして予算ぎり。とりあえず、購入の意思を不動産会社に伝えましたが、連絡待ちです。ドキドキ

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しかしそれでも、開けてみないと分からないのが地面の下です。

正直、ここまでの結果が待ち構えているとは思ってもいませんでした。

施主である彼女は凹みながら、自分を奮い立たせながら前進しようとしています。

wifey
選択、選択の連続。

そろそろ、充総合計画一級建築士事務所とも正式契約のことを詰めなくてはいけません。

小さなお金を大事にしながら、前へ進める方法を考え抜いていくつもりです。

※文中に示す値や内容は、わたしが妻とスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。

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