五十を過ぎてドラムを習いだした妻。
いつしか口を開けば、彼女はこう言うようになりました。
’プライベートスタジオがあったらなぁ’
設計図書をもとに算出された、工事費用見積書を精査していたわたしたち。
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合わせて読みたい036. プライベートスタジオ竣工までのおおよその工程表出る!
建築士・杉浦さんから、プライベートスタジオ作りの工程表が送られてきました。確定ではありませんが、プライベートスタジオ作りの全体像が見え始めてきました。
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幾たびものやり取りを重ねて、どうにかこうにか建築工事を進める段階までこぎつけました。
※文中に示す値や内容は、わたしたちがスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしたちはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。
必要なもの・捨てるものを精査して、それでもオーバー
久しぶりのブログ更新となりました。
竣工までのおおよそのスケジュールが出たのが9月。
ここ3か月は、「見積もり→精査→仕様変更→再見積もり」を繰り返していました。
その理由は、
スタジオ部分も含めて、工事費用が予算をかなりオーバーしている
からでした。

建物やスタジオ部分の仕様書を細部にわたってチェックし、不要なものはないか?グレードを下げられるものはないか?
建築工事費用の中で、矛盾することはないか?

精査は3方向から
プライベートスタジオの製作費用の精査は、
- 工事設計図書
- 建物全体の工事内容・費用
- スタジオの設計仕様・工事内容・費用
の3方向から見てきました。
工事設計図書
工事設計図書は、建築士がその建物の構造や配置などや材質やグレード、施工方法などを示した資料集と考えればよいと思います。

そのため、建物の建築費用の精査はこの資料の見直しから始めます。
わたしたちのプライベートスタジオの場合、この工事設計図書は38ページありました。
わたしたちは建築素人ですから、もちろん分からないことだらけです。
それでも費用を抑えるため、必要・不必要、ダウングレードの可否を細かく見て行きました。
これは今回の建設の肝である「音響施設」部分でも同じことでした。
音響施設部分
プライベートスタジオを作るにあたり、わたしたちは建物全体の設計は建築士事務所(充総合計画一級建築士事務所)にお任せし、音響施設部分はその道の専門家にお願いすることにしました。

スタジオ部分の設計・施工は、「日本音響エンジニアリング株式会社」にお願いしました。
日本各地でレコーディングスタジオ、放送スタジオ、ホールの設計施工を手掛け、ここでダメならダメという、業界トップ企業です。
家庭用の、それもこんなに狭いスタジオは作ったことがないと話でしたが、こちらの思いを伝え仕事をお願いすることになりました。
事前に建築予定地を見て頂き、建物の設計図書を渡し、こちらの予算を知らせ、それでも出てきた見積もりは大幅な予算オーバーでした。
建物同様、見積もりの仕様をチェックし、必須の性能は守りながらダウングレードできるものはして、なんとかこの金額ならばという仕様まで絞り込みました。
やはりトップ企業、このプライベートスタジオにもホール同様の音響効果を求めてくれたようなのですが、逆に言えばこういう配慮はわたしたちにはオーバースペックでした。
建物全体の建築工事
建築士事務所の仕事は、建物の設計と建築工事の管理です。
実際の建築工事は、わたしたちが建設会社と別途契約をすることになります。
と言っても、自分たちにとってベストな建設会社を見つけ出すことは、建築素人には容易なことではありません。
ただありがたいことに、わたしたちには施工会社探しの保険がありました。
というのも、このスタジオ作りの最初の最初、建築家を探す際にうかがった「ザ・ハウス」では、建築士だけではなく施工会社まで紹介してくれるシステムになっていたからです。
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合わせて読みたい010. 建物の設計をまかせる建築家を探そう!
ドラムが叩けるプライベートスタジオを作るための土地をついに購入しました。つぎはスタジオを収納する建物を誰に設計してもらうかを決めなくてはなりません。建築家とのマッチングサービスを運営する「ザ・ハウス」に行ってきました。
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そんな選択肢のある中、わたしたちが建築工事をお願いすることになったのが、建築家とのコラボレーションでデザイン住宅をご提供している「株式会社匠陽」。
長らく、充総合計画一級建築士事務所と仕事をしてきた建設会社でもありました。

つまり、’ 発注先はおたく1本にするから、その代わり費用を考えてくれ ’ ということです。
そういう話を素直に聞けるほど、わたしたちは杉浦さんの人柄・仕事に対する姿勢に信頼を置くようになっていました。
しかしそれでも、家屋の工事費用は予算オーバー。
それからあらためて見積もりの精査を幾度となくおこない、100%とは言えませんが納得できる仕様・金額に落ち着かせることができました。
費用を精査する時に注意したこと
建物の工事費用を見て行く中で気を付けていたことの一つに、建築士事務所を通して変更した仕様が工事見積に反映されているかということがありました。
どういうことかというと、こういうところは省いて欲しい・ここはこういう仕様にして費用を抑えてほしいと伝えてあっても、それが見積もりに反映されていないことがありました。

見積り上のこういう不可思議なことは建物の工事費用だけではなく、プライベートスタジオ作りを始めて関わってきた他の過程でも経験してきました。
土地を買い・家が建つまで、どの過程もスーパーで物を買うような金額では収まりません。

もしそうであってもそれはそれ、わたしたち建築主はスーパーで物を買うような目で費用を見ていかなければ、自分たちの予算を限り守ることはできないでしょう。
気が遠くなる作業になりますが、見積りを精査することが ’予算に近づける ’ために建築素人ができる唯一の方法だと思います。
おわりに
今日は一言。
妻はすごい!
わたしたち、わたしたちと書いていますが、この費用の精査は彼女が一人でおこないました。

見積もりが出そろった時は、スタジオ作り中断の話も真面目に出ました。
それを回避できたのは、彼女の夢への執念・ドラム愛です。
そして親身に相談に乗ってくれた、杉浦さんのお陰だとわたしは思っています。
そろそろ本契約、そして地震祭。
今は更地のあの土地に、これから形が出来て行きます。
※文中に示す値や内容は、わたしたちがスタジオを作成してく過程で学んだことです。それぞれの分野に対し、わたしたちはあくまでも素人です。誤った数値や、解釈違いの内容があるかもしれません。ご了承お願いいたします。